◎台湾 雪山(シュエシャン)

2024年末に初めて台北を訪れ、ぞっこんに気に入ってしまった台湾。実は九州ほどの面積に3,000m級の山がなんと200座以上もある、超高密度山岳地帯です。その中で今回雪山を選んだ理由はやはり氷河地形です。沖縄より南の島に巨大なカールが存在する。これはぜひ自分の目で観てみたいと思いました。

台湾の高山に登るためには、事前に当局の許可を取る必要があります。ネットで日本から申請できましたが、細かく連絡先や行程、携帯が台湾で繋がるかなど連絡する必要があり、日本とは比べ物にならないほど国立公園入園前の管理がしっかりしています。

3か月前に山小屋泊も含め予約をしたので、当日の天気は運次第です。雨の多い地域で、台風も心配な時期。1日目は雨でしたが、メインの行程となる2日目は晴れで展望もばっちり。下山日の3日目も晴れていましたが、肝心の山頂だけ雲がかかっていました。本当に強運に恵まれました。

高度順化する時間もなく3000m以上は本当に呼吸がつらい。しかしこの大目標に到達できて苦心が全て報われた思いです。

 

目的の雪山1号圏谷(カール)

谷壁は砂岩の礫と露岩からなる。植生はシャクナゲとビャクシン(玉山圓柏)が覆う。

山頂からの展望。遠く南の峰々の奥に台湾の最高峰、玉山が見える。
東側は雲海だったが、山々の鞍部を乗り越えて滝雲となり吹き下っている。
北側の台北方面、西側台中方面は市街地の先に海まで見えていた。

標高3000mほどの雪山黒森林。ニイタカトドマツ(台湾冷杉)の高木純林が広がる。高木限界は3500mほど。サルオガセが垂れ下がり雨の多さが伺える。

途中で通る雪山東峰(標高3201m)

途中で見られる草原景観。山火事があったようだ。